2016年08月11日

特別な言葉。

腹が膨れるでもないし、
ケガを治すこともできない。

けれど――言葉には特別な力がある。


そう思うから、時折ボクは古い手紙を読み返す。

そこには誰かじゃなく、
自分の為にだけ記された言葉がある。

それは誰かのものでもなく、
誰かと共有するものでもなく、
自分だけのものなのだ。

寂しい時、辛い時、悲しい時、
ひどく傷ついて損なわれた時、
上手くいかなくて疲れ果てた時。

ともすれば、ほどけて崩れそうになる何かを、支える力が言葉にはある。

それは痛みを和らげ、空腹を紛らわせ――勇気をくれる。
鎧となり剣となる。
立ち止まってしまって、一歩が踏み出せない時に、
膝を前へと進める力をくれる。

本の中の一節でも、好きな歌詞でも、
友達や家族や恋人からでも、日常で耳にした一言でも、
何でもいいんだけれど、

自分の為だけに記された言葉は、
特別で、洗礼で、支えで、誇りでもある。
その言葉を贈られるに相応しい自分でありたいと思う。

ボクにはそういう言葉がある。
あなたにも、きっとあなたの為だけに記された言葉がある。

posted by 中神謙一 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記