2019年12月10日

一山こえても。

ヘレン.jpg
朗読劇Helenの本番を終え、
ぐーっと眠って、たまりまくっていた疲労から少し回復。
今回、前回の上演よりアクティングスペースなどの違いもあって、
演出・構成の内容を一部変更したり、
プロジェクターを使って背景を映し出す演出を加えたりしました。

視覚障害のある方はもちろん、
そうでない方にも楽しんでもらえる、
そのバランスはどこなんだろうとずっと考えていたし、
今も考えています。

背景の映写は、見えない方には必要のない演出だったかもしれない。
ヘルパーさんが傍らで背景の説明をされているのがステージから見えて、
「あ、情報過多になってるんじゃないか?」とも思った。
劇中、演者がバードコールを鳴らしながら、客席を大きく回る演出は、
飛び回る鳥の声を演出したかったんだけど、逆に見える方には邪魔だったかもしれない、なんてことも考えた。

かつて、語り部たちの夜-風-という本で、
全盲の少女を主人公として物語を書いた。
その本を書くにあたって、実際に視覚障害のある方に色々お話を聞かせてもらった。
前回も今回も、その時のことを思い出しながら演出をしていた。

見えているからこそ、わかるものもあるし、
気になってしまうものがあるし、
見えていないからこそ、集中できることもあるし、
気になってしまうこともある。

そのバランス。
難しい。

見える人への朗読劇と、
見えない人への朗読劇は、
やっぱり微妙にアプローチが違う、と(ボクの中では)感じるのです。
それはどこがどうではなく、
差別というより、ホスピタリティ的な感覚に近くて…うまく言えないけど。

もっと考えなきゃ、と改めて思いました。
一山超えても、考えるのは終わらないし止まらない。


今回も頼れるメンバーのおかげで乗り越えられた。
感謝。
posted by 中神謙一 at 15:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記