2014年08月09日

妖精チャックと星の舟@

妖精チャックは葉っぱの妖精。
ランタン草の葉っぱに住んでいる妖精です。

妖精チャックは葉っぱの妖精。
いつも面白いことを探しているのです。

ある夜のこと。
チャックがランタン草の葉っぱの上に寝転がり、星空を眺めていた時のことです。
暗く沈んだ青のような夜空には、小さい星、大きい星が一面に散らばっています。

―あの星々は、夜になって砕けた太陽の欠片なんだ。

友達のリップが言っていたことを思い出しながら、チャックは輝く星と星をつないで、
色んな星座を描いていきます。

あれはコドモクジラ、あれはプルポ、こっちは海ガエル。
そうやって思いつくままに星座を描いていると、
星の一つが何だかおかしな動きをしていることに気が付きました。

沢山の星は確かに瞬いてはいるけれど、動いたりはしません。
けれどチャックが見つけたその星は、ふらふら、ゆらゆらと動いているように見えます。
まるで波間を揺蕩う海の妖精のように、ふわふわゆらーんと揺れているのです。

「おや?こいつは不思議だな」

そう思ってチャックがその星を見ていると、次第にその星は大きく大きく――つまり、落ちてきていることがわかりました。

ふわふわゆらーん。
ふわふわゆらーん。

ゆっくりと海に沈んでいくように、その星はチャックがいるすぐ近くに舞い降りたのです。

(Aへ続く。)
posted by 中神謙一 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 妖精チャックと星の舟
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