2014年12月24日

妖精チャックとクリスマスプディング その4

 甘いココアを飲み干すと、チャックがもう一度言いました。
「おばあさん、ボクたち、クリスマスプディングが欲しいんです」
「大急ぎで作ってもらえませんか?」とマーチも言いました。
「それがねえ」 魔女は少し申し訳なさそうな顔をして言いました。
「今年の分はもう全部作ってしまって、材料が足りないんだよ」
「そんな!」
 チャックとマーチは二人して大きな声を出してしまいました。
「せっかくここまで来たのに!」
「あたしだって、作ってやれるもんなら作ってやりたいさ。あたしの自慢のプディングなんだもの!けど、材料がなくっちゃどうにもならない」
「なんとかなりませんか?少しくらい足りなくても我慢するよ。な、マーチ」
「馬鹿をお言いでないよ!」魔女は大きな声でそう言いました。
「クリスマスプディングにはちゃんと決められた材料と手順ってのがあるんだ。そんな適当に作って美味しいクリスマスプディングが出来るわけないだろう!」
 魔女のあまりの剣幕に、チャックとマーチは震え上がりました。
「ごめんなさい」
 チャックは謝りました。「つい、どうしても食べたくて」
「わかりゃいいのさ、わかりゃ」
「ねぇ、おばあさん、その足りない材料っていうのはいったいどんな物?それをボクたちで集めてきたら、クリスマスプディングを作ってくれる?」
 おずおずとマーチがそう言いました。
「あんたたちが?そりゃもちろん、材料さえあれば喜んで作ってあげるよ。極上のヤツをね!」
 チャックとマーチは顔を見合わせて頷きました。
「よし、やろうマーチ」
「うん!」
 クリスマスまで時間がありません。さあ、材料探しです。

(その5へつづく)
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