2016年09月30日

意味 2

感情の説明。
行動の動機づけ。

芝居は創造と再現が求められ、そこでは自分でない誰かや何かの感情を、
自分のものとして口にしたり、動いたりするわけで。

先日ある役者さんと話していて、
この自分の中にある感情をどう説明したらいいのか、
それが上手く自分で説明できなくて――いう話が出た。
稽古で出た一回の「演技」を自分の中でブックマークする印、みたいなもの。
演出に問われた時に、これこれこういう気持ちで演じている、と伝えるための、「感情の説明・言語化」。
その人はそれを求めていたわけだけれど、ボクはそういう時、
「うまくいえないもやもやした苛立ち」とか、
「なんかわらけるくらい悲しい」とか、
「何にかわからんけど腹が立つ」くらいで十分じゃないかと、話した。
十分な時もあるのじゃないか、と思ってる。

感情というのは繊細なもので、羽化したばかりの蝶の羽みたいに柔らかい。
なまじ言葉を当てはめると、それはそういうカタチにゆがんだり、はまったりする。

それがいい時もあると思うし、言葉にすることで、わかりやすい上っ面のものになってしまう、危うさを持っているような気がする。
不確定性原理における観察者効果のようなものだ。
名は体を表してしまうのだ。
意味を与えないという作り方を考えている。

はっきりしない、という感情。

今日で9月が終わりますね。
沢山文字を書いた月だった。
早かったな。
posted by 中神謙一 at 22:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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