2016年11月12日

冷蔵庫が壊れた話。

冷蔵庫が壊れました。
扉を開けると明かりはつくけれど、冷えない。
当然、冷凍食品は自然解凍されていく。
アイスや氷は液体に姿を変え、
鈍器のように硬かった冷凍肉はぐんにゃりとして、
やる気のない夏場の猫のようにぐったりとしてる。

不思議なもので、冷蔵することが出来なくなった冷蔵庫というものは、
ひどく不吉な別の物のように見える。
まるでちょっと勘違いして作られた仏壇のようだ。
生きていないもののための頑強な箱。
あくまでボクの感想だけど。

夏場じゃなくてよかった、と思いながら、冷蔵庫の中のものをサルベージしていく。
姿を変えたアイスや冷凍食品は廃棄し、自然解凍された肉などを並べてみる。

バターやチーズ、牛乳は廊下に並べ、野菜は籠にいれてその横に置く。
冷蔵でも早く使ったほうがよさそうなものをチェックし、
あるものは茹でられ、あるものは焼かれ、あるものは燻製され、
保存食に姿を変えていく。

あたりまえだけど、そういう作業はそこそこに時間がかかる。
やれやれ、と思って、その日の予定をキャンセルし、
冷蔵庫の追悼にあてることにする。

食べたいものを作るのではなく、
冷蔵庫にある食材を日持ちのする形に加工していくための作業なので、
あまり選択の余地もない。
昼間からお酒を飲みながら、それこそツマミみたいなものばかりを作る一日。
パーティのような一日。
まったく、大変な一日だった。
でもちょっと面白かった一日。

なんというか、クーラーやテレビが壊れるより、
冷蔵庫が壊れるっていうのは困るものだな、と改めて思った日でした。
それなりに高い買い物になるし、
設置も結構大変だった(業者さんがしてくれたわけだけど)し、
そんなに食材がたくさん入っているわけじゃないにしても、
それを一斉に使わなきゃいけないっていうのは中々ない状況なので、
ちょっと困ります。わらけたけど。

これからは困ったことが起きた時に、
「冷蔵庫が壊れた時と比べて」という一つの基準が出来たので、
それはそれでいい経験になったと思う。
その内セリフでも書くかもしれない。

「食材がたくさん入った冷蔵庫を想像してみろ。次にその冷蔵庫が壊れたところを想像するんだ。な?それに比べりゃこれくらい、なんてことないだろう?」

みたいに。

posted by 中神謙一 at 22:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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